こちらでは都議会定例会の報告等をいたします。

平成24年《第2回定例会 代表質問》

【防災・減災について】 

日本観測史上最大のマグニチュード9を記録した東日本大震災は、未曾有の被害をもたらし、戦後、日本人が経験をしたことのない超広域災害となりました。この地震により、大津波が発生し、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害をもたらしました。また、大津波以外にも、建物の倒壊や道路陥没など広大な範囲で被害が発生し、各種ライフラインも寸断されました。震源地から離れた東京においても液状化現象や大量の帰宅困難者の発生などの被害がありました。

都は、東日本大震災を踏まえ、現行の首都直下地震に加え、海溝型地震、活断層で発生する地震を加えて被害想定の見直しを行いました。そこで現在、地域防災計画の改訂を進めていることを踏まえ、首都・東京の防災・減災対策の強化について質問します。

1950年代から始まった我が国の高度経済成長期に、東京の都市インフラは集中的に整備が進められ、以来、都市機能が高度に集積した都市として発展してまいりました。

しかし、社会資本の基盤である橋梁や道路、河川や港湾、さらには、鉄道や空港、水道・下水道など多くのインフラが、耐用年数の50年〜60年を経過するなど、防災力低下が指摘されています。

アメリカでは、1929年に始まった世界恐慌を克服するためにニューディール政策で大量のインフラが整備されましたが、その後の維持管理に十分な予算を投じなかったために、半世紀後の1980年代に入ると老朽化した橋の崩落や道路の陥没が多発するなど、「荒廃するアメリカ」と呼ばれる事態に陥りました。その再構築に膨大な予算を投じざるを得なかったことは言うまでもありません。

この教訓を踏まえ、世界の都市間競争を勝ち抜いていける都市を構築する上でも、首都直下地震に備えた東京の都市インフラの強化に向けた抜本的な取り組みを加速させるべきであります。知事の所見を伺います。

膨大な予算を要する都市インフラの更新を加速させていくためには、民間資金の活用も重要です。

都は、今年度予算において環境・エネルギー対策の推進のため官民連携インフラファンドを創設しております。同様の視点から東京の都市インフラの更新に民間資金の導入を検討すべきと考えます。見解を求めます。

次に、災害時に重要な役割を果たす橋梁の耐震化について質問します。

都は現在、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を進めておりますが、道路施設である橋梁については、崩落した場合に緊急輸送道路の寸断という甚大な被害が想定されます。従って、広域的な防災活動を支える都市基盤の強化には橋梁の耐震化が欠かせません。

都道の橋梁は、完成後50年以上経過しているものが34%もあり、20年後には76%に達します。建設局は、管理する橋梁1261橋のうち緊急輸送道路等の401橋の耐震化を急ぐべきです、今後の耐震補強計画について、見解を求めます。

次に、水道・下水道施設の耐震化について質問します。まず、水道施設ですが、大震災が発生した場合でも断水を最小限にとどめ、飲料水を確保することが重要であります。東日本大震災では、被災地において約220万戸を超える断水被害がありました。

一方、都の「被害想定」によると、首都直下地震では都内の断水率は34%と想定されています。都の水道管路は耐震性に優れたダクタイル鋳鉄管への取り替えをほぼ完了しておりますが、課題は現在27%の整備率にとどまっている継手の耐震化であります。

都は、平成22年から最重要課題として「耐震継手化緊急10ヵ年事業」を推進しておりますが、都内の水道管路は約2万7千kmと地球の約半周を超える長さであり相当な期間を要します。取り替え期間中に大震災の可能性があり、応急給水体制をしっかりと構築しておくことが重要であります。このことについて我が党は、繰り返し指摘し対応を求めてきました。重ねての提案となりますが、応急給水拠点の体制整備、さらには都内に約14万か所ある消火栓や私道内の排水栓を活用した応急給水をさらに推進すべきであります。耐震継手管の早期取り替えに向けた取り組みと、併せて見解を求めます。

さらに、応急給水拠点の耐震化が重要であります。都の給水拠点は196か所ありますが、阪神淡路大震災以降に改定された耐震基準に適合する施設は111か所となっております。特に、その基準に達していない浄水場・給水所が多い多摩地域において耐震化を進めなければなりません。給水拠点の今後の耐震化について、見解を求めます。

次に、下水道管の再構築について質問します。東京の下水道管の総延長約1万6千kmのうち、約1500kmが法定耐用年数50年を超え、今後20年間に、現在の4倍強の約6500kmが、新たに耐用年数を超えることになります。

また、都内での道路陥没は下水道管の老朽化などが原因で年間1千件程度が発生しており、このうち8割は家庭などからの排水を受ける取付管で発生しています。大都市で顕在化しているこうした道路陥没を防ぐため、下水道管の老朽化対策を急ぐべきであります。見解を求めます。

さらには、震災時に下水道機能が失われることのないよう施設の耐震化を進めるべきです。約2500か所の避難所などトイレ機能を確保するために、下水道管とマンホールの接続部の耐震化、さらには緊急輸送道路や避難所などへのアクセス道路でのマンホールの浮上抑制など、耐震対策を強力に進めるべきです。見解を求めます。

多摩地域の下水道は、流域下水道と公共下水道から構成されていることから、公共下水道施設の耐震化は各市町村が担っております。しかし、「下水道総合地震対策計画」を策定しているのは16市にとどまっており、都として多摩地域の市町村に計画の策定を促すべきです。見解を求めます。


【木密地域の耐震化・不燃化】

次に、木造住宅密集地域の耐震化と不燃化について質問します。

首都直下地震においては、火災による被害の拡大が懸念されることから、今後十年間で木密地域の不燃化を完了させる都の計画を、確実に達成する必要があります。そのためには、あらゆる手段を講じるべきであり、優遇税制も有効な取組の一つであると考えます。

不燃化建て替えによって評価額が上がり、税負担が増えてしまうという課題もあります。一方、老朽住宅を除去して更地にしてしまうと、これまでの優遇措置が適応されなくなるという問題もあります。不燃化事業の迅速化は、防災上の観点からも極めて重要であり、都は都税の優遇措置を早期に公表すべきであります。

都の補助対象となる面積要件も見直す必要があります。木密地域の解消を進めるために、地権者の意向に応じて区が土地を取得し、木密事業の種地とする場合があり、都は区に対し、100平米以上の土地の取得に限り財源補助を行っています。しかし、狭い土地であっても取得効果が極めて高い事例もあることから、都補助の面積要件を見直す必要があります。さらに、木密地域の不燃化の早期実現には、対象地域の地権者や建造物の所有者の意欲を刺激する、区の積極的な提案が欠かせません。その一助として、我が党が本年の第一回定例会の代表質問において、不燃化事業に伴う自己負担の軽減を導く、空中権や容積率の移転の活用を提案しました。

都は、今後、支援を希望する区からの提案内容について、容積率の移転などを活用した立案が進むよう自らが積極的なアドバイスを行うとともに、民間の専門家の協力を得て区が効果的な立案を工夫できるよう、設計委託経費に関して補助制度を設けるべきであります。また、都は不燃化助成の上乗せを実施するとしており、その内容についても早期に明らかにするべきと考えます。以上4点不燃化特区制度に関する効果的な支援について、見解を求めます。

木密地域の不燃化に関連し、不燃化事業と連動させたエコタウン化について質問します。

 一定規模の面積の地域に、系統電力だけに頼らない電力が供給され、需給の最適化を図ることができれば都市全体のエネルギーマネジメントの実現に向けた第一歩となります。しかし、現在、工場やオフィスビルだけでなく、住宅にも電力を供給し、地域全体でのエネルギーマネジメントの実現を試みている例は、電気事業法上の特定供給エリアの特区として認められた北九州市だけであり、現行制度上は、これまでまったく想定されてこなかったというのが実情です。

木密地域は、ある程度、まとまった規模での開発を計画できる地域であり、かつまた社会的にもその地域の開発が強く期待されている地域であります。北九州市のようなエコタウンの発想に「防災まちづくり」の視点を加えた取り組みを都内で展開していくことができれば、木密解消に取り組む強いインセンティブにつながります。地域のブランド力を高めることになり、結果的に都全体の省エネ能力も大きく向上します。

系統電力だけに頼らず、かつまた地域の防災力向上につながる「防災・エコタウン」の実現に向けて、環境局は必要な法改正の要請を国に行うなど、検討を開始すべきです。見解を求めます。

都市整備局は、現在、区に対して木密解消の提案を募っていますが、こうした「防災・エコタウン」の概念が区から提案された場合は、将来の補助メニュー化も視野に入れて、まずは制度化の検討を行うべきであります。見解を求めます。


【集合住宅の耐震化】  

集合住宅の耐震化は、一棟の耐震化が多くの命を救う可能性があり、重要な取り組みです。一般的にも、旧耐震基準のマンションで一階部分に広いピロティがある場合は、耐震面で課題があると言われています。我が党は、3月の予算特別委員会で、この点について都の認識を質しました。これに対し、都市整備局長は、都が昨年度から実施しているマンションの耐震化の促進に向けた実態調査の中で、ピロティの有無についても、調査を行っている旨を明らかにしました。

実態調査の結果について、まず、旧耐震基準の分譲マンションの存在数、そのうちのピロティ付きマンションの棟数、さらに旧耐震基準の分譲マンションでの耐震診断の実施状況を伺います。

今回の調査は、初めて都内の全マンションの実態を明らかにするものであり、耐震化を含め、マンション施策を総合的に進めていく上で大変貴重で有意義な基礎データとなるものであります。

一方、既設マンションの耐震化は、居住者間の合意形成や経費の高額さなど課題があり進んでいません。従って、都は今回の実態調査の結果から得られた知見を活かし新たなマンションの耐震化促進策を構築すべきと考えます。見解を求めます。

都民の住宅セーフティネットである都営住宅は、都が管理している公共住宅であり、居住者が安心して暮らしていく上で、耐震性の確保は重要です。都は、「都営住宅耐震化整備プログラム」を策定し、平成27年度までに都営住宅の耐震化率を90%以上とする目標を掲げて取り組みを進めています。

一方、我が党は、「2020年の東京」の公表後に、特に都営住宅の従前の耐震化整備プログラムを改定して、先導的役割を果たすよう、都に要請を行いました。

従って都は、耐震化率100%を早期に達成すべきであります。見解を求めます。


【消防バイクによる消火活動】

次に、消防力の強化について質問します。東京消防庁は1997年から震災時の情報収集や通信連絡、平常時における救助・救急活動に対応する、通称「クイックアタッカー」とよばれるオフロードタイプの消防活動二輪車20台を都内10か所の消防署に配備しております。

東日本大震災以降、その機能と役割に注目が集まり、特に木密地域における火災被害や人的被害を最小限に食い止めるための情報収集手段として期待されております。

総務省消防庁は現在、消防活動二輪車の全国的な運用状況の実態調査を実施し、今月中にも結果を取りまとめ、各地の消防本部へ適切な助言を行うと聞いております。

そこで、東京消防庁は木造住宅密集地域での火災に対応する為の消防活動二輪車の効果的な運用など消火体制の強化を検討すべきであります。見解を求めます。


【防災アドバイザー】

次に、地域防災力の向上に向けた取り組みについて質問します。

都は、地域防災力向上モデル地区を指定し、モデル地区で得られた成果を他の地区に広めることにしております。都内には約6600の自主防災組織があり、それぞれの地域の特性・事情に応じたきめ細かな対応により防災力の底上げにつなげることが重要です。

そのためには、具体的な防災のアドバイスが出来る多くの人材が不可欠であります。そこで、防災に関する専門的な知識・経験をもつ行政職員OBや日本防災士機構、NPO法人などの人材からなる防災アドバイザーが、自主防災組織の避難計画策定に参画することにより、実践的な対策を進めるなど、地域の防災力を向上させる体制づくりに取り組むべきであります。見解を求めます。


【都立高校の宿泊防災訓練】 

次に、都立高校における防災訓練について質問します。

昨年の東日本大震災では、地震や津波で家を失った多くの住民が地域の避難所に指定されている学校等での長期にわたる避難生活を強いられました。避難所で生活する生徒たちは、全国から送られてくる支援物質の搬入等、地域住民と協力して、避難所の運営に貢献したと聞いています。東京でも首都直下地震による大規模な災害が想定されており、学校での避難訓練や防災訓練の見直しが求められています。

こうした中、今年から都立高校では、震災等の発生を想定して、生徒が学校の備蓄品等を使い、体育館等で宿泊するとともに、地域や関係機関と連携した宿泊防災訓練が始まりました。全国でもこのような取り組みは例がなく、特別支援学校や小中学校に拡大していくべきと考えます。見解を求めます。


【島しょの津波対策】 

次に、島しょの津波対策について質問します。

先般、都が公表した「首都直下地震等による東京の被害想定」によると、島しょの津波は、御蔵島で最大22・4m、三宅島で最大18・1mなどとなっています。また、3月末に公表された、内閣府の「南海トラフの巨大地震に関する検討会」では、新島で最大29・7mという推計値が示されています。

今回の都の想定や、国の推計値では、津波高は示されているものの、各島において具 体的かつ詳細な予想データは示されていません。実際に避難などの対策を練る上では、こうしたシミュレーション結果を基に、より詳細なハザードマップなどを作成する必要があり、都としても島しょ町村のハザードマップ作成などの取組を後押ししていくべきと考えます。見解を求めます。

島しょ地域は、地形や居住状況、港湾の整備状況などがそれぞれ異なっているため、各島の実情を把握した上で対策を講じていく必要があります。そこで、各島の実情に応じて避難計画や避難施設をつくるため、専門的知見や人的・技術的支援など、総合的な支援を講じるべきと考えますが、見解を求めます。

八丈島・青ヶ島・御蔵島を除く伊豆諸島の各島には、海岸の近くに火力発電所が設置されています。そのため、津波が各島を襲った場合、真っ先に発電所が停止し、全島が停電となることが懸念されます。そこで、地震・津波から島のライフラインを守るため各ライフライン事業者の参画も経て、具体的な対策を講ずるべきと考えます。見解を求めます。

我が党は、先日、御蔵島へ津波調査に行ってきました。御蔵島では、津波により唯一の船着き場が破壊され、海岸に降りる都道が被災する危険性が懸念されます。ひとたび船着き場や道路等の機能が損なわれてしまうと、船により病人や緊急物資を運ぶことが出来なくなります。

そこで、自然災害時に島民生活を守るため、島しょ部における都道の防災性向上について、見解を求めます。


【電気料金値上げへの中小企業支援策】

次に、東京電力の電気料金値上げに対する中小企業支援策について質問します。

東京電力は、自由化部門の電気料金値上げに引き続いて、このたび、家庭や中小工場向けの規制部門の電気料金を値上げすることについて、国に認可の申請をしました。

この電気料金値上げの根拠として、東京電力はかなりの割合が、火力発電の稼働にかかる燃料費の負担増であるとしています。

原子力発電所が点検のために停止している現状において、フル稼働している古い火力発電は、エネルギー効率が42%と低く、そのため、大量の燃料が必要となるものの、60%近いエネルギーを無駄にしていることになります。燃料費を抑制するためには、廃熱をもう一度利用する最新のコンバインドサイクル方式の発電に早急に切り替える具体策を推進するべきであります。都はこの事を国に強く働きかけるべきです。環境局長の見解を求めます。

その上で、製造業の90%を占める中小企業を支え、経済活動が失速しないよう都は考えるべきです。一連の値上げによって大きいところでは、電力の使用量が変わらなければ、年間で400万円近くの負担増となり、デフレ経済の中で、厳しい経済環境にかる中小企業にとっては大打撃となります。

そこで、日本経済を下支えしている中小企業が、電気の使用量が大きければ、それだけ値上げ幅が高くなるという電気料金体系に対して、効率的な設備が導入できるように、都も支援すべきであると考えます。見解を求めます。 


【電力使用の最適制御】 

次に、東京電力の家庭向け電気料金値上げに対する支援策について質問します。

東京電力は、家庭の電気料金について、夏の昼間を割高にする一方、夜間は安く設定する新たな料金プランの導入を打ち出すなど、経済的なインセンティブによりピークカット対策を進める方針をはじめて示しました。

家庭において経済的にもメリットのあるピークカット対策を実践するためには、電力の使用状況の見える化を図りながら、家電製品等の電力使用の無駄を制御できるホーム・エネルギー・マネジメント・システムいわゆるHEMSを活用し、ピーク時間帯を的確に捉えた電力使用の削減と最適制御を行うことが有効です。

そこで、今後は、家庭におけるエネルギーマネジメントの実現に向け、HEMS等を積極的に活用した賢い節電を誘導することが有効と考えますが、見解を求めます。


【太陽光発電の初期投資軽減】

都は、これまでも大きな成果を挙げてきた太陽光発電について、さらなる普及拡大を図るため、低所得者に配慮した初期投資軽減の観点も含めた新たな普及スキームを検討しているとのことですが、その検討状況と民間の自由な発想を活用した具体策について、見解を求めます。


【節電対策】  

次に、中小企業や家庭における「賢い節電」について質問します。

「クリーンで安全」といわれてきた原子力発電所の事故は、国の根幹でもあるエネルギー政策の在り方を、見直さざるを得ない状況を招いております。公明党は、原発に依存しない「安全・安心社会」をめざし、思い切った省エネと再生可能エネルギーの拡大が必要であると考えます。中でも、これまでのライフスタイルを見直し、エネルギーの節約と効率化を図っていくことが重要であります。

昨年夏、東京では多くの事業所や家庭が節電に取り組み、東京電力管内の最大電力使用量は、2010年よりも約1千万kwの削減を達成するなど大きな効果がありました。しかしながら、空調の使用控えなど、健康影響が懸念される取り組みが一部にみられたことも事実であります。

このような中、東京都が先月策定した省エネ・エネルギーマネジメント推進方針は、「賢い節電7カ条」として、無駄を排除しつつ、事業所や家庭において無理なく継続できる省エネ対策をわかりやすく示すものと評価をしております。

今後、中小企業や家庭に向けて、「賢い節電」をいかに定着させるかが重要と考えますが、具体的な取り組みについて、見解を求めます。


被災地支援について3点質問します


【防災教育】


先ず、教員の被災地視察研修について質問します。

本年3月の予算特別委員会で我が党は、東京都の教員等が実際に被災地を訪れ、現地の実態を踏まえた防災教育を各学校で実施することが有効であると指摘しました。これを受け、都教育委員会は先月、東京都及び区市町村教育委員会の指導主事62名による宮城・福島両県への被災地視察研修として派遣しました。本視察研修が非常に充実した内容だったと聞いています。私学ではすでに福島県への修学旅行を実施している例も増えており、都立高校においても同様の取り組みを実施すべきと考えます。見解を求めます。


【被災地支援文化芸術政策】

昨年の東日本大震災から1年が過ぎ、今後の本格的な復興に向け被災者のメンタル面での支援がますます重要となってきます。

我が党は震災後直ちに被災3県の状況を調査し、都としての芸術文化を通じた被災地支援の実施を要請しました。これに応え都が、東京都交響楽団の派遣など速やかに対応したことは評価します。

さらに、ヘブンアーティストや都内の官民の文化資産も活用して被災者の心のケアにつながる幅広い取り組みを展開すべきであります。見解を求めます。


【被災地応援ツアー】  

次に、被災地応援ツアーについてであります。公明党の提案を受け23年度に開始した被災地応援ツアーは、今年度は、原発事故による風評被害でいまだに観光産業が低迷する福島県に絞って実施されております。

多年にわたり東京に電力供給を続け、東京都の発展を後押してきた福島県の復興に対する都民の思いは強く、現時点で既に予定の2万泊分、日帰りの1万5千人分の大部分が販売済みとなっております。

これから夏の旅行シーズンを控え、旅行先に福島県を検討しているとの声が、公明党には大変多く寄せられております。都はこうした都民心情に十分に応えるべく、事業展開を進めるべきと考えますが、見解を求めます。


【医療施策の充実について】

質問します。

はじめに今年度末に予定されている東京都保健医療計画の改定に関連してであります。

介護療養病床は、これまで、医療的なケアの必要性が高く、在宅での介護が難しい多くの高齢者を受け入れてきましたが、平成18年の介護保険制度改正により、平成23年度末をもって廃止されることとされました。

その後、国は、介護療養病床の転換先として介護療養型老人保健施設などを創設しましたが、報酬基準の問題等により容易に転換が進まず、今般の介護保険制度改正において、廃止期限を平成29年度末に先送りしました。

このように、「転換が進まなければ廃止を延期する」という国の態度は、無責任であると言わざるを得ません。

我が党は、介護療養病床については全面廃止の方向ではなく、一定程度の病床確保は必要であるとの認識ですが、こうした、介護療養病床に対する国の姿勢について都の認識を問うとともに、国に対して責任ある対応をするよう強く求めるべきです。見解を求めます。

一昨年、公明党は全国の地方議員が一丸となって介護総点検を実施しました。その結果多くの不安の声が寄せられたものが「在宅支援体制の不足」でありました。

このたびの保健医療計画の改定にあたっては、都としても訪問医療の充実や中小の一般病院・診療所の機能向上など、効果的な在宅医療体制を導く内容とすべきであります。そこで、保健医療計画における在宅療養の推進について、見解を求めます。

また国は、医療計画に明示し、医療連携体制を構築すべき疾病として、新たに精神疾患を加え5疾病としました。平成20年の調査では、全国の精神疾患の患者数は、指定された5疾病の中で最も多い323万人となっています。

また精神障害者保健福祉手帳の所持者は、東京都において平成22年度は平成12年と比較して約3・6倍と急増しています。

精神疾患の医療体制を充実させていくには、地域おける医療と保健・福祉サービスとの綿密な連携が不可欠です。

しかし、地域の窓口となる区市町村によっては、精神疾患に対応する保健士・医師・ケースワーカーの窓口がバラバラで、連携できていない場合があります。そのため経済的自立や社会復帰が進まず、患者や家族の負担が改善されていません。

急増する精神疾患患者とその家族に対し、適切なケアを提供していくためには、医療部門だけでなく、地域のさまざまな機関の連携が重要です。このような状況を鑑み、保健医療計画の改定においては、都は広域行政の立場から、保健・医療・福祉サービスの円滑な地域連携を導く内容とすべきと考えます。見解を求めます。


【がん対策】 

続いて、次期東京都がん対策推進計画について質問します。国は、平成24年度から平成28年度までの5ヵ年を対象としたがん対策推進基本計画を6月8日に閣議決定しました。都議会公明党は、都の推進計画の策定以前から、放射線治療、緩和ケア、がん登録など、がん対策の充実に向けて、具体的な提言を重ねてきました。

その結果、現行計画の最終年を迎える現在では、都民の期待に応える大きな進展を見せていると、高く評価します。例えば、放射線治療では、34のがん診療連携拠点病院および東京都認定がん診療病院で放射線治療機器が整備されたほか、放射線療法の専門研修が進むなど、充実しています。

また、緩和ケアの分野でも、医師緩和ケア研修の修了者数が、平成24年3月末までに3,170名に達しています。

さらに、がん登録でも、拠点病院と認定病院が実施する院内がん登録の精度向上を導くため、都立駒込病院内に院内がん登録室を新設して、データの集計、分析に加え、院内がん登録実務者研修を実施。本年7月には地域がん登録が開始されるなどの前進を見せています。今後、3つの検討部会で策定が進む次期計画においても、従前の成果を踏まえた、一層の拡充が期待されます。そこで、これまでの都のがん対策の成果と次期計画の実施に向けた、知事の決意を伺います。

今後の、がん対策においては、まず、緩和ケアの分野では、がんと診断された時点から緩和ケアを提供するなど、治療過程のさまざまな場面での切れ目のない提供体制を整備するべきです。特に、患者と家族が住みなれた地域で安心して療養するためには、退院後も、在宅で円滑に緩和ケアを利用できるよう、病院と地域の診療所等との連携を推進、確保する取り組みが重要です。見解を求めます。

小児がんは、種類も多様で症例数が少なく、今も小児の病死原因の第1位となっているほか、治療時の合併症に加えて、治癒後も発育・発達障害、内分泌障害、二次がんなどが生じるおそれもあるため、長期にわたる取り組みが必要です。

こうしたことから、我が党は平成21年の第三回定例会で、専門の知見、情報、マンパワーを集約するなどの重層的な取り組みの強化を求めました。小児がん拠点病院の整備と併せて、次期計画での対策の明記など、小児がん対策の充実について、見解を求めます。

がん予防の上では、喫煙率の減少と受動喫煙の防止が重要です。国の新たな計画では、成人の喫煙率の数値目標を定めるなど、その取組姿勢を強化しています。都の次期計画においても、成人の喫煙率の減少と受動喫煙の防止に関する目標を明記すべきと考えます。見解を求めます。


【知的人材の保護・育成と学力向上】

次に、技術立国を支える人材育成と学力向上の取組みについて質問します。

今日、国際的な技術開発の競争は激しく、日本が永く技術立国を続けるためには、知的財産の保護の取組みに加えて、優れた才能を積極的に評価・保護し、新たに生み出していく取り組みの強化が重要です。

都議会花粉症対策議員連盟の視察に参加した我が党議員の報告によると、木質廃材からエタノールを抽出する上で重要な「発酵性大腸菌KO11」も、世界的には米国の研究と位置付けられていますが、実は宮崎大学の太田一良教授が留学中に開発し、その頭文字をとって「KO」と命名されたものだそうです。

また、アジア諸国などの経済成長の舞台裏には、日本企業から退職、ヘッドハンティングされた技術者の貢献が大きいと言われます。

知的財産の内容を詳しく知る人材が社外や海外に数多く流出していく事態は深刻化する一方です。こうした知的人材を会社や国内にしっかり確保し知的財産の保護に万全を期する取組は中小企業を始めとする個々企業の自主努力に任せていては決して十分ではありません。まさに国家的な課題であり、基礎研究を支える国庫補助を減らすなど、もってのほかであります。

首都・東京は、まさに百年の大計に立って、無策の国を動かし、自らも、技術立国を支える知的人材を含めた知的財産の保護策を強力に展開すべきであります。見解を求めます。

一方、大学関係者からは、成績の上位者の知的レベルの低下が顕著になっているとの声が聞かれます。

これまで日本の教育行政では、外形的な機会の均等に重きが置かれてきました。しかし、今後の激しい国際的な人材競争の荒波にさらされるのは、児童・生徒本人であり、知的レベルの向上は喫緊の課題であります。

小中高の6・3・3制の見直しや小中一貫教育の新たな取り組みなどを通じ、児童・生徒が、自らの意思と努力に応じて、より多くの学識を習得し、才能を開花させていくことができる教育が重要です。既存の枠組みに囚われない教育改革を、東京からリードすべきと考えますが、知事の所見を伺います。

これからの教育行政においては、各々の理解度に即した取り組みが重要です。習熟度別授業などの工夫を効果的に活用していけば、現状の教育制度の中でも、より発展的な学習に役立つ指導や徹底的な基礎学習の反復を、公立の小中学校で展開していくことも、十分可能なはずであります。

個々の児童・生徒の個性や能力に応じて教育成果を生み出すことのできる授業改善について、教育長の見解を求めます。

学習上の躓きはさまざまな要因で発生します。生活上の困難が原因となって、授業に集中できない、予習・復習に取り組めない、欠席や不登校が続くなどの状態に陥る場合があり、こうした事例が重なりやすい地域では、授業改善の取組みが、必ずしも学力の向上に結び付かない壁に直面しています。

不登校などの解決や未然防止を図ることは、学力の底上げを図る上でも極めて有効です。たとえば福岡県では、精神対話士を活用して家庭訪問を徹底した結果、保護者が抱える悩みの軽減などに大きく貢献し、そのことが、不登校の大幅な減少につながっています。

都は「家庭と子供の支援員」制度をスタートさせています。メンタルケアの研修などを経た外部人材が、保護者への支援でも有益な役割を果たせるよう、体制の整備を急ぐべきと考えます。見解を求めます。


【児童の安全確保】

次に、児童の安全確保について質問します。

全国では、児童等が犠牲になる痛ましい交通事故が多発しており、社会的問題となっています。

一連の事故は、運転者の重大な過失が原因であることはもとより、交通安全対策のあり方についても目を向けなければならないことを浮き彫りにしました。都内においても、小学生の登下校における交通事故発生件数は、今年は4月末までに82件となっています。

都は、児童の交通安全対策に尽力し効果を上げてきたことは承知しておりますが、悲惨な事故から子供たちを守っていくために、これまで以上に交通安全対策の強化が必要です。

そこでまず、都は各学校における通学路安全総点検を子どもの目線から早急に実施するとともに、改善策を講じることができるよう、都は、関係機関に強く働きかけるべきです。見解を求めます。

また、登下校時における児童の安全対策は、交通安全のみならず、新たに災害発生時の対応や防犯などを含め、総合的な視点で取り組むべきです。そのためには、学校において、児童が安心して登下校できるよう、保護者や地域住民が幅広く意見を交換する場を設け、連携した活動を円滑に進めるべきです。

そこで都は、各学校における登下校時の総合的な安全対策が進められるよう、区市町村と連携して積極的に対策を講じるべきと考えます。見解を求めます。


【治安対策】

治安対策について質問いたします。 

本年の第一回定例会において、警視総監は「今後、事件を検挙・解決できるかどうかは、客観的証拠をいかに収集し、分析できるかにかかっており、DNA型鑑定と並んで防犯カメラの活用が重要であり、インフラ整備を進めて行く。」と、都の治安状況を説明しました。

私も繁華街を有する議員として、防犯カメラが犯罪発生の抑止に大きな効果があると実感しております。

先般の地下鉄渋谷駅構内で発生した殺人未遂事件やオウム逃亡犯の捜査では、防犯カメラが治安対策上、極めて有効であることを正に裏付けています。今後、都民が安全で安心して暮らせるためにも、更なる防犯カメラの整備、増設が極めて重要と考えます。防犯カメラ設置の効果と今後の増設の必要性について、改めて警視庁の所見を伺います。

また、防犯カメラの設置促進には、それを促すための支援体制の強化が必要です。

都は、防犯カメラを設置するための補助事業を行っていますが、必ずしも予算措置が十分でなく、防犯カメラを設置したいという申請に十分対応しきれていないという話も聞いています。

さらに、補助事業の対象が新規設置に限られており、老朽化した機器の更新や機器の維持・管理費用等が含まれていないため、故障や老朽化に伴う費用が負担となって、維持・管理に困る商店街や自治会があると聞いております。これでは、せっかく設置された防犯カメラが、次々とダミー化してしまうことも懸念されます。

都民の安全・安心を守るためにも、こうした防犯カメラに関する補助事業を強化すべきと考えますが、青少年治安対策本部長に、防犯カメラ設置の補助事業の現状と今後の拡充について、見解を求め代表質問を終わります。


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