公明党のオリンピック招致賛成討論 2006.3.9


成熟都市・東京の姿を世界に


昨年8月に、知事がオリンピック招致の意向を示し、これを受けて公明党は、9月の第3回定例会においてただちに賛同の立場を表明し、さらに今定例会でも知事の提案に対して、重ねて賛成の意向を表明しました。その理由は、いま再び東京オリンピックの開催を目指すことは、成熟都市・東京を創造し、その姿を世界中の人々に見てもらうとともに、成長し続ける東京の姿を世界にアピールする絶好のチャンスであると判断したからであります。

改めて言うまでもなく、オリンピックは世界最大のスポーツ・文化の祭典であります。オリンピックに集うトップアスリートたちが競い合う研ぎ澄まされた技、そこに至るまでの想像を絶する努力、それらが綾なす幾多のシーンが、世界の人々大きな感動を与えてきました。同時に、開催都市を舞台に繰り広げられる地球市民の交流は、人種、文化、宗教の違いを超えた相互理解を広げ、世界全体の友好親善に大きく貢献してきたことは紛れもない事実であります。

加えて、前回の東京オリンピックは、戦後の廃墟から立ち上がり、高度成長へ向かう東京の都市づくりのスタートになりました。そして、次回のオリンピックは、世界の諸都市が共通に抱える諸課題に立ち向かい、環境都市・東京、福祉都市・東京、防災都市・東京を築く絶好の機会とすべきであります。

オリンピック招致に関しては、巨大開発の口実にされ環境破壊につながる懸念があるとか、都市インフラへの過大な投資は経済発展につながらず、返って負担となるといった否定的な意見が出されました。しかし、より重要なことは、そうさせないための積極的なアプローチを行うことであります。

知事は「膨大な都市施設のストックを有効に活用するとともに、わが国の高度な技術力や多様な歴史文化の蓄積とスポーツとを組み合わせ、日本ならではの全く新しい価値観を提示する」とし、東京に集積している既存施設などの有効活用により、環境への影響や選手への負担などを極力抑えたコンパクトな大会を目指す考えを表明しております。

知事が表明したこのような決意を正面から受け止め、そしてそれを実現するために、議会としても強力な取り組みを行うことが、今、最も必要なことであります。過去の失敗例をあげつらうことに終止せず、むしろ我々は、これまでの大会で浮き彫りとなった課題の解決策を示し、その有効性を証明してみせる大会にするという未来志向の発想に立脚すべきであります。

それが、日本のみならず世界をリードする「世界都市・東京」の使命であると確信するものであります。

さらに、一言付け加えれば、ここに上程されている「東京招致に関する決議案」に反対するということは、大会終了後に、オリンピックで使用された最高水準の施設を使い、オリンピックとセットで行われる、障害者のスポーツの祭典であるパラリンピックの招致・開催にも反対するということになります。オリンピック招致は、パラリンピックを東京で開催するという意義も踏まえて判断すべきです。

いずれにしても今後は、都議会と執行機関が車の両輪となって強力な推進力を発揮し、都民、さらには国民全体の大きな機運の盛り上がりを形成していく必要があります。

公明党は、第31回オリンピック競技大会の東京招致の実現を目指し、あらゆる角度から努力を傾注していくことを表明し、決議案に対する賛成討論と致します。